one fine day 展  – 素敵な下着からはじまる私の一日 –

 

本展覧会は、ワコールの新作発表にあわせて

KUNIKA、篠崎恵美、多田明日香、maegamimami、Loveli

といった5人の女性アーティストが、

朝目覚めて女性が下着を選ぶ時の気持ちを

フラワーショップで 花に囲まれた時のときめきや、

一輪の花を選ぶ際の所作になぞらえた作品を展示。

 

 

 

私の作品の写真をいくつか載せておきます。

展示の什器は引き出しをイメージした箱になっています。

 

 

 

その日の気分で仕立てられる下着があったとしたら、

 

目に飛び込んでくる日差しや、ひんやりした空気、

 

朝目覚めた気分や、目にした風景、

 

昨日の記憶たちを、トリミングし、仕立てる。

 

いい日も、悪い日も、その下着を身につけ、

 

しゃんとした気分で、今日1日がはじまる。

 

 

 

July 10th [mon]

だいたいの朝は憂鬱なもので

下を向いて歩く癖はなおらないようだけど、

足下に落ちる影が妙に綺麗だったから、

木漏れ日のレースと名付けることにした。

 

 

 

April,30th[mon.]

とっくに桜は散って、新緑で溢れかえっている。

桜の木はもう気持ちを切り替えて、

来年また思う存分、咲き乱れるための、

準備をしているのかもしれない。

きっと、まっさらな気持ちを携えて。

 

 

 

January,21th [sun]

旅先で早起きした今朝、

馴染みのない窓を開けてみる。

窓の外には瞬きするごとに変わる朝焼けを

ゆれる水面が拾い集めて、輝いていた。

 

 

 

 

November,18th [Tue.]

悪い夢を見た気がする。

悪い夢だったという輪郭だけを覚えている。

歯を磨くと、それすらも忘れていた。

ラジオから流れる声があまりにも陽気だったせいだ。

 

 

 

 

 

 

May,11th[Wed.]

カーテンをあけると雨粒が景色をぼかしていた。

 

 

June,20th[Sat.]

梅雨を無視して、

ベランダにぶら下げた風鈴は、

冷たい風にゆらされて、 冷たい音をたてています。

 

 

August,23th[Fri.]

夏だけど、東の空にオリオン座が見えた。

ビルの光が残像でのこって、

たくさんの星みたいに見えた。

昨夜のことで覚えているのは、それくらい。